eコマースに関わる方であれば、ユーザーの平均注文額を増やす方法について試行錯誤されているのではないでしょうか。 でも、もうその必要はありません。 顧客価値を最大化するためのデータドリブン戦略をご紹介します。
eコマースのファネル分析の実行
この戦略はまずAmplitudeのファネル分析チャートを使用して始めます。
ここでは、典型的なeコマースのコンバージョンファネルが表示されます。 ユーザーが商品を閲覧して、カートに投入し、最終的な購入に至るまでの流れを確認できます。 この例では、ファネルの最初の2つのステップ(商品の閲覧とカートへの投入)の間に多くの離脱が発生していることがわかります。

これは大きな改善のチャンスです。 青いバーは、最初のステップからコンバージョンした人を表しています。 一方、グレー表示されている部分は離脱した人を表しています。 それでは、このコンバージョンしたユーザーの行動を探り、コンバージョンのきっかけとなった要因を確認していきます。
まず、青い部分をクリックします。 これが1回目のクリックです。

カートへの追加に関連する行動の特定
次に「Explore Conversion Drivers」(コンバージョンドライバーを調べる)を選択します。 これによりConversion Drivers(コンバージョンドライバー)というパネルが開きます。 これは名前の通り、2つのステップの間で発生したコンバージョンにどのイベントが関連しているかを示してくれる、とても素晴らしい機能です。

このビューでは、ステップ2でコンバージョンしたユーザーをすべて確認できるとともに、ステップ1の商品の閲覧とステップ2のカートへの投入の間にどのような行動があったかを確認できます。 つまり、「これがコンバージョンに成功した10万人以上のユーザーの行動を確認した結果判明した共通の傾向です」とAmplitudeが教えてくれるのです。
このデータを見ると、コンバージョンの促進に最も関係している行動は、「Select a Recommended Item」(おすすめ商品を選択する)というイベントであることがわかります。 これは非常に重要なインサイトです。 ユーザーはおすすめの商品を目にして選択すると、カートに入れる可能性が高くなります。

これで 売上を伸ばす方法が1つ判明し、おすすめ商品を増やすと、購入してくれるユーザーを増やせることがわかったので、ここでストップしても良いかもしれません。 しかし、Amplitudeを使うと、自分のデータについて質問し続けることができます。追求していくと必ず何か得られる情報があるものです。 ではさらに深く掘り下げていきましょう。
次は、どのおすすめ商品がより高い確率でユーザーのコンバージョンにつながったかを知りたいので、 「Expand by Property」(プロパティ別に展開する)をクリックします。 すると、選択可能なオプションがいくつか表示されます。今回は「Brand」(ブランド)を選択します。

おすすめ商品として表示されたときに、最もコンバージョンが成功しやすいブランドを確認できるようになりました。 Michael Kors、Levi’s、Nike、Coachのコンバージョン率が最も高いため、これらがユーザーに非常に人気のブランドのようです。
この情報は非常に有用です。 最もコンバージョンにつながるブランドが判明したため、これらのプロモーションやおすすめの頻度を増やしていけばよいことがわかります。
まだあと2回クリックが残っていますので、何か他にも確認できることがないか見てみましょう。 「Select Property」(プロパティを選択する)のボタンを再びクリックし、今回は「Department」(部門)を追加します。 すると、どのブランドが男性、女性、子どもなどの各カテゴリーにおけるコンバージョンを促進しているかが確認できます。 Michael Korsがやはり非常に人気のようです。

カスタマーインサイトを活用したコンバージョンの促進
わずか6回のクリックで、コンバージョンにつながるユーザー行動に関する素晴らしいインサイトを獲得できました。 今後はカートの平均価値を高めるために、これらの特定のおすすめが確実にユーザーに表示されるような対応を行うことができます。 さらに、コンバージョンに至らなかったユーザーに対する戦略的なマーケティングキャンペーンを検討し、今回判明した人気のあるブランドや部門をユーザーに提案することもできます。
それについてはまた別のビデオでご紹介します。 他の戦略については、amplitude.com/6clicksをご覧ください。 Amplitudeのデモでこの分析を試すこともできます。