「漏れバケツ」への対策は誰もが直面する大きな問題の1つです。 カスタマーチャーンを理解する重要性はご存じだと思いますが、それを改善する方法についてはいかがでしょうか? このビデオでは、Amplitudeを使用してカスタマーチャーンを計算する方法と、データを使用して分析する方法を詳しくご説明します。
N日リテンション
まず、Amplitudeでリテンション分析を行います。 下のチャートでは、プラットフォームに加入した新規ユーザーの数、そしてそのうち30日以内に戻ってきたユーザーの数を確認できます。

デフォルトで、このチャートはN Day Retention(N日リテンション)を表示します。 N日リテンションとは、たとえば0日目に新規登録したユーザーが5日目に戻ってきた場合、5日目にリテンションされたと見なされます。

7日目のリテンション率のほうが高いことにご注目ください。 つまり、5日目よりも7日目の方が、戻ってきた新規ユーザーが多かったことがわかります。 これはあくまでリテンションを測定する方法の1つに過ぎません。

Unboundedリテンション
リテンションは、以下のように Unbounded Retention(Unboundedリテンション)を見て計算することもできます。 Unboundedリテンションでは、特定の日以降に戻ってきたユーザーに着目してリテンションを計算します。

次のように考えてみましょう。あるユーザーが5日目に戻ってきた場合、1日目から4日目の間もリテンションされていたと考えることができます。
30日間のカスタマーチャーン
Unboundedリテンションのチャートは役立つデータですが、この例では、集計の数値の方に興味があるので、詳しく見ていきたいと思います。 チャートをN日リテンションに戻して、棒グラフビューを使ってみます。

30日間のカスタマーチャーンの内訳を簡単に視覚化できました。 30日目には、リテンション率が10%をわずかに下回っていることがわかります。 影付きの棒は解約を表しているため、新規ユーザーの約90%が登録から30日以内に解約したことがわかります。 これが算出されたカスタマーチャーンレートです。
プラットフォーム別のカスタマーチャーン
チャーンレートが把握できたため、今度はもう少し深く掘り下げて、何か特定の要素が解約に影響しているかを確認できます。 では次に「grouped by」(グループ化)のセクションから「Platform」(プラットフォーム)を選択します。

ここでは、ユーザーが使用しているプラットフォームにおける解約の内訳、さらには30日間のチャーンレートが最も低いプラットフォームを確認できます。 プラットフォーム間で異なるユーザーエクスペリエンスが、ユーザーのチャーンレートの増減に影響している可能性があります。
B2Bのカスタマーチャーン
ここからさらに拡張して、これらのユーザーのコホートを作成し、さらに調査することも可能ですが、 このビデオでは、視点を切り替えて、B2Bのユースケースの観点から考えてみましょう。
B2Bでは、これらのアカウントでの個々のユーザーのリテンションよりも、アカウントのリテンションに注目します。 ユーザーパネルの上部にある計算モードを「Users」(ユーザー)から「accounts」(アカウント)に切り替えることができます。

このB2Bチャートを見ると、カスタマーアカウントのチャーンレートは、はるかに健全です。 理想とする低さには及びませんが、90%と比較すると58%は明らかに良い結果です。
販売地域別のB2Bチャーン
さて、次にアカウント別指標の内訳を見てみましょう。 これらのアカウントが属する販売地域別にグループ化することで、どの地域のパフォーマンスが良く、どの地域に支援が必要かを把握できます。

この内訳では、興味深いトレンドが見えてきます。 チャーンレートが14日目まで比較的問題ない一方、30日目には倍増している地域があることに気づきます。 個人的にこれは重要な発見です。 これほど多くのカスタマーアカウントが解約する原因となる何かが、14日目から30日目の間にこの地域で起こっています。
B2Bカスタマーチャーンレートの改善
これにより、チームで実行できるアイデアを出していくことができます。 ユーザーへのインタビューや、より強力な営業やマーケティング戦術の実施により、特にこの地域の14日目から30日目までのリテンションを強化する対策を行えます。
四半期別B2Bチャーン
最後に、B2Bの販売では、これを長期間に渡り分析する方が適している場合もあります。 つまり1日単位ではなく、四半期単位で考えるのです。
Amplitudeなら、チャートの上部に行き、時期を四半期ごとに変更することが可能です。

これで、四半期ごとに地域別のカスタマーチャーンを確認できるようになりました。
Amplitudeでカスタマーチャーンレートを計算
これでもう準備は万全ですね。 6回のクリックでわずか数分の間に、カスタマーチャーンレートを計算し、ユーザーやアカウント別の内訳を詳しく見ることができました。 このビデオでご紹介した内容は、ほんの一部にすぎません。 Amplitudeには、ユーザーのデータの背景にある「何」、「どのように」、「なぜ」について問いかけ、答えを出せるワークスペースが複数あります。
その他のヒントについては、amplitude.com/6clicksをご覧ください。 Amplitudeのデモでこの分析を試すこともできます。